【2014年1月5日(日)】
9連休最終日。
あまりに退屈なので、ボクの大好きな手塚治虫作品を3作アップしておこうぢゃないの。
どやさ。
ブルンガ1世
「月刊冒険王」(1968年4月号~1969年03月号)連載
この作品は、確か手塚自身が嫌っていた作品で、
手塚治虫公式HPの中には作品紹介すらされていないのだ。
しかし、ボクはこの作品の少年マンガには不釣合いな救いようのないテーマの暗さとキャラクターデザインが理屈抜きに好きだな。
アラバスター
「週刊少年チャンピオン」(1970年12月21日号~1971年06月28日号)連載
この作品も暗い。NHKのドキュメンタリー「手塚治虫・創作の秘密」 では、 虫プロ倒産の時期を回想するくだりで、手塚は同時期に描かれたこの作品の原稿を見返して、「覚えてないな」、「見ちゃいらんないね」と述べていたのだが。
劇画表現に頼ることなく、あの丸っこい画風のままで人間の業の深さや暗さを表現させて、この男の右に出る作家はいない。
アドルフに告ぐ
「週刊文春」 (1983年1月6日号~1985年5月30日号)連載/1984年12月13日号~1985年2月14日号は休載
この作品は文句なく面白い。学校の現代史で教えてくれない昭和史が活写されていて白眉。
この力量は、この漫画家が作家であることを十分に証明しているのである。
教室でこの作品を教材として使うべきなのだ。
晩年の乾いたタッチのこの画風もいいね。
ところで、手塚治虫自身の人間としての業の深さと精神的な暗さは、漫画家としての彼の手元からキャラクター表現として<外化>すると、ロックとして表象されるのである。