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被災地鎮魂の歌旅2013 (2)

【2013年7月7(日)】

a0141884_10453944.jpg さて、2日めの朝は、ホテルでの朝食からスタート。

 この日の行程は以下のとおり。

(1)閖上(ゆりあげ)
(2)富主姫神社(日和山)
(3)仙台空港臨空公園
(4)阿武隈川河口~荒浜
(5)福島の海岸沿い(火力発電所)
(6)相馬~南相馬(死のまち)
 


 2年前と同じコースをたどる旅なのだ。
 写真アーカイヴ。

 (1)閖上(ゆりあげ)

 前回は、イオンの近くの駐車場で開かれていた朝市は、場所を変えていた。

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 到着時間には、もう朝市は終わっていたが、まだ営業していた餃子屋さんで買い物。

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 (2)富主姫神社(日和山)

 前に来た時には、この丘はもっと高かったような気がしたのだが、思いの外低いのにびっくりしたんだ。
 人間も記憶なんて、あてにならないもんだな。

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 2年前には、トイレも東屋(あずまや)もなかったよ。

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 夏草の生い茂るだだっ広い平地の向こうに、稼動し始めた何かの大型工場が白い煙を吐き出しながら、ゴオン、ゴオンと低い唸りを上げている姿は、実にシュールだった。
 退廃的なSF映画とか、大友大友克洋のマンガを思い出したのさ。

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 (3)仙台空港臨空公園

 前回見られた遊具の残骸やトイレはすっかり取り払われていたよ。

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 ここでも数曲歌う。

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 (4)阿武隈川河口~荒浜 

 車でさんざん走り回って、前回行けた阿武隈川河口に近づこうとあがいてはみたものの、堤防工事が進む関係で、ついにそこに到達出来なかったのは、甚だ残念なことなのだ。

 
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 通行止め(写真上)を引き返し、荒浜に向かう亘理大橋の上から阿武隈川河口(写真下)を確認したのだった。

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 (5)福島の海岸沿い(火力発電所) 

 さて、帰路に着くべく、宮城県を南下しながら福島県に入る。
 海岸沿いを進みながら、左右の車窓に広がるのは、放射能汚染で放置せざるを得なくなった田んぼの姿なのだ。
 さらに、海岸沿いであるがゆえに、津波の被害も散見出来るのである。
 
 それにしても、毎回、福島に南下したとたんに何だかいい知れぬいや~な気持ちにさせられるのである。
 いうまでもなく、目に見えぬ〝放射能〟への恐怖心がそうさせるのだ。
 理性ではコントロール出来ないこの恐怖心と表裏一体の、福島に対するいわれなき差別感。 
 ユダヤ人というだけで差別される理不尽さと大差ない、福島へのこの感覚はいったい何なのだ。

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 やがて見えてきたあの施設は、悪魔の「あの施設」なのか!!と思いきや、072.gif東北電力原町火力発電所(福島県南相馬市)であったのだ。
 肝を冷やさせるんじゃね~よ、ったくもう。

 車を止めて、最後の鎮魂の歌を捧げる。

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 (6)相馬~南相馬(死のまち)

 さあ、この旅もいよいよ終章を迎える。
 そして、東京に向けて車は走り出す。
 それまで津波の被害に遭っていたと思っていた地域性が、走るに連れていつの間にか雰囲気が変わっていることに気がついた。
 車は、避難地域の浪江に入っていたのだ。

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 左右の車窓からみえるのは、人の気配の消えたまちだ。
 津波の被害ではなく、放射能という目に見えない恐怖の対象のために遺棄されたまち。
 牧場に取り残された黒牛たちの姿は見えたが、まちをまちたらしめる人のぬくもりはなく、人が生む経済活動といったまち特有のエネルギーも一切かき消されているのである。

 しかし、そんな死のまちにも人がいた。
 主要道路のわき道に入る道は、おそらく地元の住民が自分の家に帰れないよう通行止めになっていたのだが、そこにヘルメットとマスクをした警備服姿の警備員が立っていたのである。
 あのマスクで放射能が防げるとはとうてい思えない。
 いったい彼は誰からいくらカネをもらっているのだろうか。
 そもそも、そんな危険極まりない場所に一日中立っていて、彼は怖くないのだろうか。
 危険だからこそ、カネは驚く額をもらえるのだろうか。
 果たしてそのカネは、彼の命とつりあうのだろうか。
 一日の仕事を終えて、彼はどこに帰るのだろうか。
 そして、彼はいつまでこの仕事を続けるのだろうか。
 何のために。

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 実は、このあと、しばらく車は相馬市と南相馬市の間を迷走し始める、とボクの目にはそう写ったんだ。
 というのは、ドライバーがどこを目指そうとして走っているのか、ボクにはさっぱり理解出来なかったからなんだ。
 彼が行こうとする先々で、道は通行止めに行き当った。
 カーナビを頼れば、帰り道なんて簡単に見つかるはずなのに、このあたりを走り回る彼の意図が、まちの様子をよく見ておくための走行なのか、それともそうでなく、ほかの意図があるのかが掴めない。
 それを確かめる人が車内に誰もいない。

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 どこへ行く気なんだ、と彼に聞けなかったのは、放射能で避難を余儀なくさせられた、誰ひとり住む人のいない南相馬は浪江のまちが死のまちと化していることに、ボクがひどく恐怖心を覚えていることを悟られたくなかったからなんだ。
 おとなの癖にだらしないね、って思われたくないためにね。

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 というわけで、車は、かなり長い間、相馬市と南相馬市の間を迷走したのだ。
 その間、ボクは、人がいないまちがこれほど怖いものだとはじめて思い知らされたのだった。
 ここは、死の接吻を受けたまちなのだ。


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 もしかしたら、ドライバーは、カーナビを見ながら常磐道に上がる道を探していただけなのかも知れないな。
 結局、南相馬からの帰路探しを諦め、車はもと来た仙台方面を目指して再び北上し、東北道から帰るルートを選んだのだった。

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 東北道に乗るために福島市内に入った時、そこに人がいて経済活動をしている姿に触れて、はじめてほっと安堵したんだよ。

 このあと、車は、前日来た東北道を戻り、新宿に着いて解散したのは、夜10時半頃だったんだ。

 (7)終章

 津波でやられた被災地3県。
 福島はさらに、原発被害のいわれなき苦杯を舐めさせられている。
 浪江の死のまちの恐怖を自ら味わったからには、原発否定派にならざるを得ないわ。
 あの場所に置き去りにされて一晩明かしたら、恐怖のあまり発狂して廃人になってしまいそうな怖さを感じて来たからこそ、信的にそう思えるんだよ。

 何をいうにしても、何をやるにしても、やっぱり、この足をつかって、この目でまずは見とかんと。
 今回の再訪にしても、前回子の目で見ていたからこそわかったこともたくさんあるので。

 そして、これからのボクの課題はといえば、この旅でさらにはっきりして来た、福島に対するボク自らの差別意識がどこから来るのか、その理由と対峙しなければならないってことだと感じているのである。
 それは、普遍的な意識なのか、ボク固有の意識なのかってことなんだけど。

072.gif今回、ボクらが現地で歌って来たのは、こんな歌です。







072.gifスノードロップ(<チーム金子>オリジナルだよ。)060.gif
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by misaochan3x6 | 2013-07-10 21:11 | トラベローグ


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