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死者のカタログ2011。

死者のカタログ2011。_a0141884_18313349.jpg 072.gifイラストレーター、画家の吉田カツ氏が、12月18日(日)午後5時50分、肺気腫のため兵庫県篠山市の病院で死去。72歳だという。 

 1970年代後半から80年代中盤までの日本のイラスト界を席捲した感のある作家だった。

 たとえていうなら、当時の日本のイラスト界に、突如、白土三平ルックスの男が登場し、当時の音でいえば、パティ・スミスかPILかと見まごうハード・エッジな画風でストームを巻き起こした、とでもいえばいいのだろうか。

 まさに、その風貌に似て、〝かまいたち的な旋風〟だったのだ。

 072.gif第1作品集=セクサス(美術出版社/1980年)は、もちろんボクも買ったんよ。
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 シンコーミュージックのロック雑誌「Jam」(1979年1月創刊にも氏のイラストが載っていて、この雑誌は、その後、80年代の後半に神保町の古本屋で見たら、ぼったくりの高値で売られていたことを思い出す。

 ところで、当時のロック小僧上がりの大学生(1981年当時)は、皆この雑誌の編集がしたくて、いまでいう〝就活〟をしたものなのだ。

 かくいうわたくしもその口だったのだが、結局、出版社への入社なんて、コネでもなければ入れないので、その後の人生は、意に沿わない営業職を20年以上も続けていくことになるのだった。

死者のカタログ2011。_a0141884_1737558.jpg その後、在野の戦士と思っていた同氏が、ドメジャーのフジTVのロゴマークを手がけたと聞いた時には驚いたな~。

 〝武士は食わねど高楊枝〟みたいなルックスに似合わない所業に、軽~い違和感を感じたものなのさ。

 そうこうするうちに、80年代が過ぎるとともに、氏の活動のウォッチャーではなくなってしまったのだ。
 そして、30年後、唐突にその訃報に触れたのだった。

 072.gif一方、〝まだら狼〟と呼ばれた金髪のプロレスラー=上田馬之助も、12月21日(水)、誤嚥(ごえん)による窒息死で死去したとのことだった。享年71歳。

 1996年、交通事故で頚椎を損傷してから、胸から下がマヒ状態になり闘病生活を余儀なくされ、2005年からは、妻の実家のある大分県臼杵市(うすきし)で療養生活を送っていたという。

 現役のプロレスラー時代をわずかにTVで知っている身としては、15年に及ぶその闘病生活を思うと、胸が詰まる思いがするのである。

 選ばれた者の栄光と悲惨。

 かくいうボクはといえば、凡人でよかったかもしれないのである。
 ただただ、合掌あるのみ。

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by misaochan3x6 | 2011-12-25 17:34 | キャラ立ち


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