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「超革命的中学生集団」とわたくし。

【2106年9月4日(日)】

 9月である。

 この日、疲れが取れず、埼玉県与野市で開催される知り合いの音楽仲間が出演する音楽イベントを観に行く元気が出ない。
 仕方なく時間潰しにチャリで荻窪に向かい、「ブックオフ」の店内を徘徊するが、希望の本には行き当たらない。
 帰りがけに「無印良品」に寄っておやつのお菓子を買い、店外の休憩エリアでおやつタイム。

 それでも元気が出ず、大した休日ではなかったな~と思いながら、でも、やっぱりこの日の一日に何かしら爪あとを残したいと思い、JR荻窪駅の南口にある古本屋を訪れる。
 店頭に詰まれた100円の文庫の中から、何気に見つけたのがこの文庫本だったのだ。

 072.gif超革命的中学生集団/早川書房刊/ハヤカワ文庫SF/1975年4月30日4刷

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 平井和正ははじめて読むが、無類の面白さなのだ。
 永井豪のイラストがところどころに差し込まれていて、これも楽しい。

 調べたら、初版は1971年刊行の朝日ソノラマ版で、「まんだらけ」では3万円の値が付いているのだった。

「超革命的中学生集団」とわたくし。_a0141884_21535438.jpg

 「ハチャメチャSF」とあるが、確かに看板に偽りはなかったのだ。
 それにしても、この本、もう再販は無理だろうな。何しろ、差別用語のオンパレードなのだ。
 まず多用されるのが、「キチイ」。そのほか、「バカでチョ」、「チビ」、「身体障害者」などなど。
 45年前、当時のジャパニーズの感性は、差別用語に対して極めて無自覚であり、かつ、無頓着であったがゆえに、とてもとても健全であったと、いまは思うのでる。
 オで、めらで、ビコで、メッチで、つぼで、かわ、などなど、言い得て妙なこれらの身体障害な特徴は、結局、この表現でしか的を射ないのである。
 身体障害者であるボクがいうから間違いありまっしぇん!!

 差別用語が屹立しない世界なんて、クソですぜ。批評精神のかけらもなし。

 ところで、「新刊は、買ったとたん古本になる」、がボクの持論である。
 そういう意味では、古本は最初っから古本なので安心だ。特に100円の文庫本はそうなのだ。

 ああ、それにしても、ボクの読書体験の原点は、やっぱりSFだったのである。
 しかも、イラスト入りのSF本なのだ。

 この項、つづく。
by misaochan3x6 | 2016-09-07 22:04 | 購本記


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