【2015年3月22日(日)】
【午前の部】
通勤に行くくらいの早起きをして、午前中、
石飛仁氏(劇団「青俳」演出部を経て、その後、長く「週刊女性自身」のルポラーターを務め、現在は著述業)を、文京区根津の「柳の庭」に訪ねる。
氏とは親戚関係にあり、ボクが1977年に大学入学のため上京して以来のお付き合いなので、交流はかれこれ40年近くになる。ボクの結婚式にも、親戚代表として出席してもらったのだ。
その後の親交歴については、以下のとおり。
ゴールデン・ウィーク・ア・ゴー・ゴー(4)【2005年5月4日(水)】
石飛さんの本が出たよ。もう始まっているね。【2005年9月】
100人のブログ村。とことん島根、南出雲。【2005年11月~12月】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(1)【2007年10月12日(金)-①】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(2) 【2007年10月12日(金)-②】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(3) 【2007年10月12日(金)-③】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(4) 【2007年10月13日(土)-①】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(5) 【2007年10月13日(土)-②】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(6)【2007年10月14日(日)-①】
神話の国、出雲。さらにその奥部への旅。(7) 【2007年10月14日(日)-②】
「スサノオ火まつり」@須佐神社(島根県出雲市佐田町)に参加して来ました。【2010年8月15日(日)】
不忍通りを駒込方向に歩き、根津交差点から「根津小学校入口」の信号を右に入って二つ目の路地の角を左に曲がると柳の巨木を抱える庭を持つ家に行き着く。
さて、ここが、氏の奥さんが運営されているギャラリー「柳の庭」である。
数年前に放映されたTVドラマ「陰陽師へようこそ」のロケ地となった場所なので、見覚えのある方もいらっしゃるかも知れないですね。
それにしてもこの柳は大きいね~。樹齢何年だろうか。上を見上げると、若い芽が咲き始めていて、柳の強い生命料を感じるのだ。
「柳の庭」
文京区根津2-25-1 open12:00~19:00
TEL/03-6676-3462
火曜日定休
それにしても、この巨木の形が、ボクには、鉄腕アトムに出て来た巨大化した「ゲルニカ」っていう食肉用のかたつむりにも見えるんだけどさ。
この日の訪問目的は、演劇人としての石飛氏の青春時代ともいうべき60年代の演劇シーンを中心に、劇団「青俳」時代に氏の盟友だった蟹江敬三氏(2014年3月30日逝去)へのレクイエムも含めた、戦後思想と60年代の演劇的クロニクルによるスラップスティックス大サーカスとでもいうべき内容を記述した原稿をものしたとのことで、一度読んでみて欲しいと頼まれたからなのだ。
原稿のタイトルは、「蟹江敬三と歩んだ あの日たち」だ。
実は、前日(3/21・土)、石飛さんとは中野で会っていて、すでに原稿はペーパーでもらっていたのだが、この日は、ワードデータをUSBに取り込むための訪問。 併せて、1966年、1967年当時の劇団「青俳」の公演パンフレット数点を含むいくつかの資料を預かり帰宅す。
サブカルチャー志向のボクにとっては、この原稿に込められた60年代の反戦野外演劇シーンを中心とした演劇クロニクル構想は、石飛氏から30年くらい前に聞いていて、いつ書き上がるのかをずっと楽しみに待ち続けていたテーマだったのである。
原稿をぱらぱらめくり始めるやいなや(as soon as)、ボクが待ち続けていた内容の原稿だとすぐにわかり、原稿の中に吸い込まれるようにして読み始めたところなのである。
石飛氏には、最初、いわゆる「て・に・お・は」を直す程度の校正を頼まれていたのだが、読み進む内にボクも熱が入り、初見(しょけん)の読者にはわかりにくいと思われる部分も気になり始め、この原稿ファンの熱い目線での校正作業になってしまったのだった。
というか、もうこうなると校正というよりは加筆・修正作業に近いものになっていて、それだけに、これからの作業にはかなり時間がかかりそうだが、うれしくも楽しい作業となっているのである。
読み進めながらのわくわく感は、これぞ生原稿での最初の読者の特権といったよろこびで、いまはそれを味わい尽くしている状況なのだ。
この思いが伝わったのか、石飛氏からは、「自分のものだと思って校正してみてよ」との言質(げんち)を得たので、校正者冥利に尽きるというものである。
いやが上にも作業に熱が入るのである。
【午後の部】
さて、帰宅後、陽気がよくなったので、家にこもっているのがもったいないと感じ、校正作業を戸外で続行することにしたのだった。ついでにお昼ごはんも食べようと、自宅近くを流れる善福寺川べりの〝お気に〟の公園にチャリで向かう。
公園内のボクの「指定席」は、すでに先客たちによって占拠されていたので(写真上)、仕方なく別の場所に移動して食卓を作る。
この日のメニューは、チキンラーメン。直球勝負である。ロースハム6枚の全部乗っけ版すよ。ポット持参でね。飲み物は、これまた〝お気に〟のウィルキンソン炭酸なんすわ。
食事が終わる頃に、ようやくボクの「指定席」が空いたので、そちらに移動して校正を進める。
この原稿がどこかの版元に売れて本になるメドがつく前に、勝手にボクが本文中のイラストを描いて、石飛さんに売り込んでおかなければならないな。そのためには、早く全文を読み終えねばね。
んがしかし、その前に、黙読のスピード殺しであるボクの校正癖というか、加筆・修正癖がこれを協力にはばんでいるといった状況なのである。
われながら、誠に困った癖なのだ。