absolutely パットマンX。そして、ジョージちゃん。

【2015年1月25日(日)】

 ボクの少年時代(1966年/8歳小3~1977年・19歳大学1年)までの11年間を形作ってきたのは、
ロック・プロレス・マンガ・ギャグ である。そして、「三つ子の魂百まで」のことばどおり、この年になってもそれらの惑星圏内からは金輪際逃れられないのだ。特にマンガはね。

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 というわけで、きょうは「パットマンX」(「週刊少年マガジン」1967年~1968年連載/ジョージ秋山:1943.4.27~)がどーしても読みたくなって、午後、〝中野まんだらけ〟にチャリをトバしたってわけなんだ。
 実は、むかしむかし、カバーの取れた若木書房版の「パットマンX」全5巻の内の第4巻だったかを持っていたのだが、出来心で捨ててしまい後悔しきりで、ず~っとこの作品のことが気になっていたのだった。

 【参考】イズミ少年の漫画日記 
 072.gif第13回「報われない愛のヒーロー」パットマンX(ジョージ秋山)その1

 072.gif第14回「1968年の香港カゼ」パットマンX(ジョージ秋山)その2

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 それにしても、中野は久し振りだな。

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 〝中野まんだらけ〟の4階=072.gifマニア館に到着。

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 店内に入り、若木書房のコーナーを探すと、すぐに「パットマンX」第1巻(1969.12.20第2刷)を発見し、購入。1,80円(税込)なり。
 この作品の内容は、まさにこの第1巻のカバーに記されたファンからの次のコメントに集約されている。

 「〝パットマンX〟のほのぼのとした笑いや涙が、いまのかさかさした若い人の心に、とてもすばらしい栄養をあたえているように思えるのです。」

 高度経済成長期のジャポンでは、既に40年以上も前に、現代人である若い人の心はかさかさしていたのである。

 そして、このペーソスに満ち満ちた作品がジョージ秋山の心根のどこに由来するのかといえば、同じくこの第1巻の巻末に記された、この作品で第9回(1968年)講談社児童まんが賞受賞した彼自身(当時25歳)のコメントから読み解くことが出来るのだ。
 ここから直感的に、ある種の差別にさらされた弱者の視点のようなものをうっすらと感じてしまうのはボクだけだろうか。

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 その後、一流作家の仲間入りして功なり遂げた後のジョージ秋山の自画像の特異な世界観も、結局、そこから由来するのではないかとね。

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 「週刊少年マガジン」でこの作品が連載された当時の内田勝編集長による「巨人の星」、「あしたのジョー」といった梶原一騎原作をはじめとした〝劇画インベージョン〟が始まる直前の、牧歌的だがどこか哀しみを秘めた少年世界を<児童マンガ>の中で体現した最後の砦といった体の作品なのだ。

 これに比べれば、小学館「週刊少年サンデー」連載の藤子不二雄や赤塚不二夫の作品などは、今にして思えば内省化されたナイーブさのかけらもない、ジャンクフード的な<児童マンガ>の世界なのである。

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 ちなみに、5巻揃いでは、5,000円(税別)でしたが、今回は手を出さず。

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 ついでに、表のショーケースの「追悼 平井和正」のコーナーにある「エリート」朝日ソノラマ版 SUN WIDE COMICS全2巻(1985初版)も購入。こちらは2冊で1,80円(税込)。お得なり。

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 ところで、このマンガ・ソノシートは何と42万円の値がついておるではないですか。

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 ま、この値段でも買いたい人は買うでしょうんでしょうね。そういう意味では、妥当な額ともいえるんでしょうが、んがしかし、買ったとたんに彼の所有欲は満たされ、その瞬間、このソノシートは一瞬にして無価値化されるのでありまして。
 で、再び手放すことになり売られる時には、わたくしが古物商なら買い取り価格はいいとこ3,000円から5,000円ってとこですかな。
 資本主義化されたこの世界では、人間が介在する交換行為による<価値の差異>なんてものは、だいたいこんなもんだと思いますね。

 さて、帰宅途中、NTTビルを過ぎる辺りに見えるインテリジェント化された中野区駅前のビル群。右側に見えるのはKIRINビール、その向こうに見えるのは明治大学のビルなのだ。

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 おんや~? その左側に見えるこの建物は、音楽スタジオではないですか。出来たんすな、いつの間にかこんなものが。
 近くに大学も出来たので、経営者が学生需要を感じたのか。かつて、わたくしがキーボードを学ぼうと苦闘していた頃(2013年4月~11月。結局、挫折)、一時利用した高田の馬場にもあるスタジオ・チェーンの1店のようですな。

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 かくのごとく、まちは新陳代謝を繰り返す。
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by misaochan3x6 | 2015-01-25 20:26 | まんが道(みち) | Comments(0)


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